aiko と 私

aiko出るね
うん。

久しぶりのアルバム 14枚目が出ますね、
前作 湿った夏の始まりから2年と数ヶ月ぶり。

ここからは文が長い
aiko好きのaiko語りを見る好き以外の方は もう読まずにスルーをお薦めする。

aikoとの出会いは1998年8月頃だったと思う
当時 朝起きておもむろにテレビをつけると流れていた天気予報の後ろで流れているMVだった

おそらく記憶にある方も居るのではないかと思う
曲はaikoの初ヒット作品の「花火」だ
初めて聴いた瞬間からその歌声に心を奪われた
曲も歌詞も良かったが
とりわけその歌声に惚れ込んで
今も忘れる事も出来ず捕らわれ続けている

aikoを好きになって20と余年
いつも待っていた わけではない
しばらく聴いていない時期があった
正確に言うと
2003年リリースの 暁のラブレター を聴いた後から
2012年リリースの 時のシルエット まで聴いていなかった

暁のラブレターがあまり好きではなかった
当時の自分の心にはあまり響かなかった
そこから少しaikoから離れていた

後から調べると 暁のラブレター そのタイトルにある 暁 の解説に収録曲が全て深夜から明け方にかけて制作された物だと知って 若かった男の自分には合わなかったのだと思った
それまでの作品が よりメジャーを意識した作りもあってより分かりやすく聴きやすい物だった為に良過ぎたのだろう
メジャーでの一定の地位を確立した後に
自分の色を出すと 簡単には上手く行かない
多くの一発屋が存在するのも その為だ
aikoも例外ではなかったと思う
作品自体が増えてメジャーを意識した作品を出し切った後の作品で より作者の深層に近付いた時に
多くの理解と共感を得られるかの壁だ

私はここで一度ハマれなくなった
aiko ごめん 君は今 俺の知らない恋をしている

そんな気持ち悪い台詞を吐きながらだ
キモチガワルイ 自分でも鳥肌だ
ハナガサイタ的な文字表現をしたので許して欲しい

この辺りがシンガーソングライターの商売としての難しさだろう 個性的でありながら商業的な成功を収める為の大衆向けに落とし込む難しさだ
ヒット作品は簡単には生まれない
才能が枯渇したと言われるのはここだ
だが枯渇ではなく作者の感性が時代に合わなくなるのが正しい捉え方ではないかと思う。

ただ私はそこでaikoを嫌いになったわけではない
それまでの楽曲を何度も聴き
好きなaikoを俺の好きな曲を愛し続けた
時は止まったまま

いったい何枚のシングルを アルバムを
スルーしただろう
また私がaikoの新曲を聴こうと思うまで。

また今のaikoに恋する日が来る事を想像もしていなかった
aikoがテレビで「aikoです」と笑顔で自己紹介する姿がずっと変わらなかった事も知らなかった
何故こんなにも時は流れたのだろう
自分にはaikoの成長と共に生きる事が出来なかった

何だかよく分からないが
別れた彼女への止めどない思いと同じような感情がが駆け巡る日が来るのだ 11年の時を経て

ふと何かのテレビの歌番組で
「明日の歌」を見た 次の日にはCDを探し求めていた 好きだった 今も いや また好きになった

この時点で2014年だ
私が最後に聴いた暁のラブレターが2003年リリース 11年の隔たりがあった
気付けばアルバムを過去の歯抜けになっていた作品を含め全部購入していた

私は何を埋める為だよ と思いながら
私が知らないaikoの過ごした時間を求めていた

それからまた次のアルバムを楽しみに待つようになった
もう 新しく生まれてくる作品が
良曲なのか駄曲なのか
そんな事はどうでも良い
ただ彼女の作品が好きなのだ。


今はもう喉が疲弊して過去の曲を歌唱するのも
大変そうになってしまった
どこまでも伸びていた声も
息継ぎの拍も長くなり 苦し気に声をあげる
きっとaikoは 思うような声を出せずに辛い思いをしているだろう

その苦しそうな姿に胸を締め付けられる
そんなaikoの歌う姿を見ながらいつもこう思う
今も好きだよ と。


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aiko好きのaiko語りは いつも長い
私は他人のaiko語りを覗いてみるが
途中で見るのを辞めている(笑)